対策
受験のために、本を読みましょう。そして、本を読むことで知って欲しいのは『いかに高卒という学歴が重いものなのか』という点です。
昔、『太陽を盗んだ男』という映画がありました。
この映画は、主人公である高校の物理の教師(沢田研二)が原子爆弾を作り、日本政府を強迫するという映画でした。
その中で、沢田研二が授業中、原子爆弾の作り方を授業していました。その授業を受ける生徒たちのうち、勉強が嫌いな生徒たちは『先生、真面目にやりましょうよ』みたいなことをぼやきます。それに対し沢田研二は『どうせお前ら、教科書の内容は塾でやってんだろ?』と、自分の趣味で授業を続けます。
(※映画の解説では沢田研二を『中学教師』と書いています。私の記憶違いかもしれません。関心のある方は、ご覧下さい)
そう。かつては、原子爆弾なんぞ『高校の物理の知識』があれば造れると言われていたのです。
私自身は原子爆弾を造れる物理の知識はありません。けど、この『高校物理で造れる』という話は信じます。というより事実でしょう。
今の受験生には難しいかもしれません。
それを思い知るのが『本』を読むことです。
本屋へ行くと様々な本が並んでいます。どれを読んだら良いかわかりません。そこで私がお薦めするのが以下のものです。 新書 私は十九・二十歳の時、片っ端から新書を読みました。
よみやすく手ごろな点と、ジャンルが広いことから読み漁りました。大きな本屋へ行くと、ドバ~ッと並んでいます。その中から自分の興味があるジャンルを読んでみましょう。
出版社としては
岩波新書 ちくま新書 中公新書 講談社現代新書
PHP新書 新潮新書 角川新書 光文社新書 文春新書
等、沢山あります。
値段は本によって違いますが、だいたい700円前後です。
その値段もきついという方は、古本屋などを覗いてみると良いでしょう。最近では、有名な古本専門のチェーン店もあるくらいですから、探してみましょう。私など、関東地方で有名な神田神保町にある古本屋街のワゴンセール(3冊100円)とかで買い占めたりします。
理系の学生に薦めるのは、講談社の『BLUE BACKS』などです。
これは結構割高で、値段的には1000円前後します。
また、文庫なんてのも良いかもしれません。
教養文庫 学術文庫 ちくま文庫 岩波文庫 …。
出版社に関する見解は、先生によって様々な見解を持っています。私自身、結構、ポリシーを持っていますが、ここでは紹介に留めておきます。
また、新書、文庫、共に少し難しいと感じる受験生(外国人受験生等)には、岩波のジュニア新書などを薦めています。
その他、理系に関しては様々で、これらの他に理系コーナーの本を薦めています。大きな本屋へ行くと、書棚がジャンル別に並んでいますが、その中の理系コーナーへ行ってみましょう。
日本文芸社『面白いほどわかる~』 だの、
ナツメ社『図解雑学~』
なんてシリーズの本があると思います。ちょっと中を覗いてみましょう。私にはかなり難しい本でした。見渡せばわかるとおり、中には、
『高校化学の基本~』
なんて題名をつけた本さえ出ています。これが『大人向け』の本として出版されているのです。
理系だけではありません。
社会人になった大人たちが読む本で『中学英語が~』とか『高校の数学をやって~』といった題名を見かけます。
そう。
普通に通っていれば何となく卒業できてしまう『高等学校』でも、実は、求められている学問の水準は非常に高いのです!!
前述、高倍率が成立する高偏差値大学への入試では、当然『高卒』という資格が要求されます。そして、その資格で要求される学力とは…、言わなくてもわかるでしょう。
『イスラム教の歴史について述べて下さい。』
『すみません。学校で習っていません。』
…学校で教えずとも、『高卒』という学力では『知っているべき』知識なのです。
まずは、何でも良いですから、本を読んでみて、『外の世界』『学問の世界』を感じとって下さい。