高卒で就職する
原始時代の人間たちはみんなで協力して生活していました(日本では原始~縄文時代)。
ところが、穀物が栽培されるようになり、貧富の差が生まれました(日本では弥生時代)。
貧富の差が生まれることにより、支配する者とされる者が生まれました。 支配する者たちは、支配される者たちを奴隷として使い生産活動をしていました。
しかし、奴隷を使って生産活動をするにもその奴隷が死んだらまた新しい奴隷を買うなり捕まえるなりしなければならないことに気がつきました。そこで頭のいい支配者は、奴隷たちを交尾させて増やす方法を考えました。奴隷のオスたちにメスをあてがい、子どもを産ませたのです(家庭を持つことを認めた)。
子どもが生まれれば、その子どもも将来奴隷として働かせることが出来ます。画期的な方法でした。
しかし、頭のいい支配者は、奴隷たちが与えられた土地や道具を粗末に扱い、そのたびにコストがかかることに気がつきました。 そこで、土地や道具を奴隷たちに与えることによって、大切に扱うことを自覚させようとしました(私有財産を認めた)。
これによって生産力が向上しました。
またまたしかし、それでも支配者たちに搾取されることにやる気を出さない奴隷たちがいました。 そこで、頭のいい支配者は、ある程度、支配者に納めたら、後は奴隷たちが自由に使っていいとしました。つまり、納める分を納めた残りは自由にしていいと言われたのです。これで、またまた生産力が画期的に向上しました。
ところが、ここで頭の良い奴隷が気がつきました。 何もせず支配しているだけの連中は何をしているのだ?生産している奴隷たちこそが偉いんだ! と、奴隷たち(労働者)の国をつくろうと革命を起こしました(社会主義革命)。
しかし、そこでもまた問題が起こり、その革命の試みは失敗しました。そして、今の世界があります。
ここまで来ればもう分るでしょう。 就職、つまり、労働者になるということは、支配する者とされる者の関係上、どこに位置するのか。
このサイトでは進学を扱っていますが、私は高卒で就職することを否定しません。大企業を選択肢に入れたければ大学へ進学すればいいだけです。
でも、忘れないでください。 高卒で就職するなら、適当な気持ちで就職先を選ばないようにしましょう! …って、至極、あたりまえのことを言っていますが、私が言いたいのは、高卒で勝てる就職をしましょう、ということです。
手に職をつけよ!
先日、染み抜き職人さんの話がテレビでやっていました。 85歳の職人さんでした。85歳?
はい。そのとおり。この歳では会社で働くことはできません。
そう。
企業(法人)というところには定年という制度があって、職人の世界には定年がないということです。
専門学校へ進学を目指す高校生にもお話するのですが、就職なり専門学校なりを進路として選択するなら、一生涯、役に立つスキル、手に職をつける就職、専門学校にしろ、ということです。
高校時代、『善』ではなく『快』ばかり求めてきた友人が、高卒で(適当に)就職しました。 就職先は、某お菓子工場。 高校を卒業してしばらくして私の家に遊びに来ました。
一年も経たずにもう辞めたい、と。
詳しく話を聞くと、彼の仕事は悲惨な(としか言えないつまらない)仕事でした。
ベテランの労働者が、ベルトコンベアで流れてくる箱に、段ボールに入っているお菓子を詰めていき、お菓子が入っていた段ボールが空になったら、ベテラン労働者が後ろへ投げる。それをその友人が拾って段ボールを潰し、整理して回収かごに詰めていく、そんな仕事だったそうです。
毎日毎日、ひたすら段ボールを潰す作業。
耐えられますか?
ベテランになったら?
今度は、流れてくる奇麗なお菓子の装飾箱に詰めていく作業。
未来が見えずに辞めたくなったそうです。
そう。
消費社会で生きていくうえでお金は大切です。だから、そのお金を稼ぐためだけでやっていると割り切って出来れば良いのですが、人間、そんな気持ちにはなれません。一日のうち8時間を労働に割かれ、その8時間が上記のようでしたらどうでしょうか?
方や、板前さんになった友人もいました。 彼は、見習の頃には苦労しながら毎日毎日お寿司を握り、それを支えたのは自分の店を持ちたいという情熱でした。そして、私らの年齢になって自分の店を持ちました。彼は夢を叶えたのです。
ある友人は、「俺は馬鹿だから」とか言いながら工業高校を出て、板金のスキルを身につけ、自分で店を開きました。
また、ある友人は看護師になり、今はコロナの集団ワクチン接種会場等、激しく忙しく不謹慎な話ですが収入がバブル状態だそうです。
そう。
会社や工場に就職すれば、世の中の景気に左右され、減給どころか解雇(リストラ)なんてことになって、すぐに不安定な生活へと落とされてしまいます。 けど、手に職をつけたら? 一生、その道でやって行けるのです!!
高卒で就職するなら、こういう就職をしましょう!!
工場で働く労働者?
ネクタイを締めたサラリーマン?
言葉はいいですが、悪く表現するなら、世界史的に見れば支配者に搾取される『生産奴隷』の延長で、それはあくまでも『人財』です。支配者に搾取される存在。会社を辞めたら何もできないただの人。
けど、腕一本で生きていく、自分が身につけたスキルで勝負できる人間は?
どんな状況下でも逆転できる『人材』です!
私も腕一本で勝負する職にいます。 日本人受験生対象の仕事では、新学習指導要領への対応ができない塾・予備校は潰れ、それに合わせて変化できない先生たちも失業することでしょう。
日本語教師の方は? この記事を書いてる現在、コロナ禍の最中で外国人留学生が来日できず、次々と日本語学校が閉校・倒産しています。 けど、コロナが過ぎたら?また教師不足が起き、しかも外国人労働者の受け入れが可能となったため空前の日本語教師不足が発生します。 確かに日本語教師の資格を取るのは大変でした。けど、一度取ってしまうと終身使用可能な資格です。
そう。
就職するのも、夢が必要なのです!
くどいようですが、消費社会を生きていくためだけにお金を稼ぐのなら適当に選んでも構いません。
選ぶのは自分自身です。
どんな職業にも良いところと悪いところがあって、それぞれに悩みや苦しみもある!
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