塾・予備校の選び方

塾選び・予備校選び

大きく変わる受験業界

 今回の教育改革で、受験産業も大きく変化せざるを得ません。特に言われていることは、『社会科は塾要らず(塾で教えなくても暗記すれば大丈夫)』ということで、塾では不人気だった社会科(高校には社会科はなく地歴・公民で呼ばれていた)が、むしろ学校だけでは不十分だ、というより、学校の授業についていくために塾や予備校で勉強しなければならなくなる、なんて言われています。
 それとは対照的に、今まで塾・予備校の花形だった英語の授業が、塾・予備校では全く役に立たなくなる、なんて言われています。2025年度以降、大学の入試面接に、『英語でディベートしてください』なんて課題が普通に出てくるようになったら、それをサポートできる塾・予備校がどれほどあるでしょうか?
 私的には、このパンダ高校を熟読し、しっかりと自分で対策すれば大丈夫だと思います(笑)が、本ページを運営していることから、予備校や塾、家庭教師の選び方といった話まで相談をうけることがあります。本ページで『このサイトは予備校へ行かなくても大学進学できる』というコンセプトで作られている旨、書いていますが、そうは言っても、やはり力強いサポートが欲しいという受験生は沢山います。
  そこで、ここではその助っ人についてアドバイスしています。

予備校

 受験サポートの代表格が予備校です。中でも全国的に展開している大手予備校は、その伝統と実績、膨大な情報量から『頼れる安心感がある』存在になっています。コースやクラス編成が豊富に用意され、ベテランのカリスマ講師陣を揃えています。また、自習室や談話室といった各種設備が充実しています。
 ・・・ってのが宣伝文句です。
 しかし、全体授業が主体で、設置されているコースも一人一人にマッチしているかという点でも問題があり、また、多数の受験生を抱えることから、自分で学習できる姿勢のある受験生でなければサポートには厳しいものがあります。
 予備校の授業の位置付けとして私はあくまでも理解の手助けをするところだとアドバイスしています。もともと基礎学力があり、放っておいても自分で学習が出来る、そんな受験生がより理解を深めるため、よりレベルをアップするために行くところだと考えた方がいいでしょう。 さらに、昔は大教室に500人が着席し、カリスマ先生がマイクで講義していた授業スタイルが現在では見かけなくなり、500人どころか日本全国に発信できる『動画』スタイルの予備校が主流となってきています。このパンダ高校でも、それを真似て動画を順次アップしていますが、そういうスタイルになると、ますます自己管理能力が必要となります。それを補助するため、最近の大手予備校では、家で視聴するのではなく、予備校で視聴させ、アシスタントが受験生の自己管理をサポートする体制をとっています。
 ただ、本当に、今まで口先だけで一度もまともな勉強さえしたことがない受験生が、一念発起して通って何とかなるようなところではありません。

少人数制予備校・専門予備校

 大手予備校に比べると規模は小さいですが、大手予備校にはできないきめ細かい指導体制、一対一の個別指導、英語重視、全寮制学科等が確立されている、ってのが売り文句です。いや、確かに大手予備校に比べて、何より講師も含めたスタッフが受験生の顔と名前を一人一人覚えているのが特徴です。
 また、専門予備校は、医療系学部進学希望者、芸術系学部進学希望者、体育会系など、志望学部がはっきりしている受験生にとっては非常に有効なカリキュラムと情報を持っています。
 しかし、カリキュラムが馴染まなかったり、講師と受験生の相性が悪かったりした場合、最悪です。
 また、小規模となると、大手のように『スター先生』がおらず、先生の指導が不安だったりということもあります。予備校のカリスマ先生の授業を聞いた後では、どうしてもショボく感じてしまうでしょう。

塾・家庭教師

 人間的なふれあいがあり、マンツーマンで融通の利く教え方をするのが特徴で、予備校にはまねのできない良さがあります。受験生の顔と名前を覚えているのはもちろんのこと、そのご両親とも面識があるのが特徴です。どうしてもやる気が起きなかったり、勉強なんてさっぱり分からなかったり、そんな受験生にとっては良きサポーターになるでしょう、ってのが売り文句です。
 しかし、親身に指導してもらえるのが特徴ですが、そのメリットがデメリットに変わる危険性もはらんでいます。あまりに親しくなりすぎ、受験の持つ厳しさに立ち向かう以前に『甘え』といった感情が生まれ、予備校などにいる浪人組の迫力や、高倍率を勝ちぬいて行くための闘争心(競争心)が生まれないというデメリットもあります。

通信添削講座

 私が執筆に参加しているから、と言うわけではありませんが、世間一般が持っている印象ほど悪いものではありません。教材は常に手を加えられ、内容もシステムも充実している会社が生き残っています。
 ただ、これこそ100%受験生の自己管理がモノを言う受験の助っ人であり、口先だけで何もしないような受験生や自己管理がいいかげんな受験生がお金を払って受講したところで全く役に立たないので止めたほうがいいでしょう。
 また、中には社長が自分の部下の奥さんと不倫関係にあるのを写真つきで週刊誌で公開され、生き恥をさらしたにもかかわらず『教育』とかいう看板を掲げて経営している通信講座もありますから注意しましょう。
 こういう経営者は、本当に現場の人間たちを何だと思っているんでしょうか。
 それぞれがそれぞれの特徴を持っています。また、大手とそうでないところとでは知名度が違います。
 けど、大手だろうが何だろうが、まずやって欲しいことは、予備校、塾を選ぶ際、必ず見学に行くということです。
 そして、断わる時ははっきりと断わりましょう。やたらと親切にしてくれるおかげで、どうしても『断わりにくい』みたいな気持ちになる受験生がいますが、そんなことは全くありません。…って、最近の子はそうでもないでしょうか。
 高いお金を払って行くわけですから、慎重に選んで下さい。

 

 

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