グローバル時代に求められる社会科
私が勤めていた日本語学校にスリランカ人スタッフが2人いました。
スリランカの首都にある国際空港が「バンダライケ国際空港」だと初めて知った時、世界史の先生としては、当然、世界初の女性首相であるバンダライケの名前を空港につけているのだと感動し、スリランカ人スタッフに聞いてみました。
すると、そのスリランカ人はバンダライケが誰なのか、知りませんでした。
もちろん、日本語が通じないのかと思い、シンハラ語のスペルを見せて確認したのですが、それでも誰なのか分からないとのことでした。
そこへもう1人のスリランカ人スタッフが来て、同じように聞いてみると、そのスタッフは私に「先生!よく知ってますね!そうなんです!」と喜んでくれました。
彼のナショナリティ、愛国心をくすぐったようでした。
「でも、〇〇〇さんは知らないって」 と私が言うと、シンハラ語で2人が話をし、そのうち後から来たスタッフのボルテージが上がっていきました(笑)。
そして、
「〇〇〇は、スリランカの恥です!」 と大笑いしました。
日本では、空港に個人名をつけることはありません、と言いたいところですが、一部、町おこし(?)のためか、ご当地出身の英雄の名前を関する空港もあるようです(私はちょっと…ですが)。海外では、空港だけでなく軍艦や兵器に英雄(人物)の名前をつけたりする国もあるようですが、日本では旧軍の軍艦も、今の自衛艦にも、かつての英雄の名前を付けたりはせず、主に自然現象や古い地名、空想上の動物を名称としてつけるようです。けど、羽田空港が徳川家康空港だったとして、徳川家康を知らない日本人がいたらちょっと…。
程度の差こそあるでしょうが、そんなもんなんですね。
けど、間違いなく言えるのは、これからどんどんと国際社会へと広がっていく中で、間違いなく自分たちの国について知る必要があります。
知らないと恥ずかしいとかじゃないんです。
日本へ留学してくる外国人留学生なら、少なからず日本の伝統文化や歴史に興味があります。
「ショールイアワレミノレイ(生類憐みの令)を出したのはダレですか?」 と聞かれた時、
「源頼朝!」
…こういう若者を世に出すのは、なるべく少なくした方が日本のためでしょう(苦笑)。
そこで、このパンダ中学校では、これからも進んでいく国際化に対応した『社会科の授業』を動画配信していきます!
動画撮影中!しばらくお待ちください。